マーケティング活動の効果を把握し、投資を最適化するには、持続可能な測定戦略を導入することが重要です。Google のオンデバイスのコンバージョン測定では、測定可能なコンバージョンが増えるため、プライバシーを保護しながら iOS アプリ キャンペーンの最適化が強化され、レポートが拡充されます。この記事では、この機能の主なメリットと仕組み、および機能を有効にするための実装要件について説明します。
オンデバイスのコンバージョン測定のメリット
オンデバイスのコンバージョン測定は、ユーザーデータのプライバシーを保護しつつ、iOS アプリ キャンペーンのアプリのインストールとアプリ内ユーザー行動を測定するのに役立ちます。このソリューションには 2 つのパターンがあります。
- ファーストパーティ データが使用される(例: Firebase 向け Google アナリティクス SDK を介してアプリのログイン プロセスで収集されたメールアドレスと電話番号)。このパターンは、アプリにログイン中のユーザーからファーストパーティ データが収集されている場合のみ適しています。
- デバイス シグナルやタイムスタンプから得られたデータなど、匿名化された一時的なアプリ イベントデータが使用される。
iOS アプリ キャンペーンを実施している広告主様は、パフォーマンスを最大化し、レポートのメリットを最大限に引き出すために、両方のパターンを実装することをおすすめします。
このソリューションの主なメリットは次のとおりです。
- キャンペーン レポートとパフォーマンスの向上: コンバージョンをより正確に観察できるようになるため、より効果的にキャンペーンを最適化できます。また、サードパーティ製 App Attribution Partner のインターフェースで、精度と包括性が高いリアルタイム レポートを利用できるようになります。大部分のユーザーがログインしているアプリで、ファーストパーティ データを使用してこのソリューションを実装した広告主様は、Google の広告枠で CPA の中央値が 19% 削減されるなど、高い成果を上げています。
- プライバシーの保護: プライバシーを重視した技術と手法を活用しているため、個人を特定できる情報がユーザーのデバイスから流出したり、Google を含む外部に漏れたりすることはありません。
利用を開始するための実装要件
このソリューションの各パターンには、特定の実装要件があります。それぞれを有効にするには、以下を行う必要があります。
- ファーストパーティ データを使用する:
- iOS 12 以降でアプリを実行できることを確認します
- 最新バージョンの Firebase 向け Google アナリティクス SDK と統合します
- ユーザー提供のメールアドレスまたは電話番号を収集する、アプリのログイン プロセスを作成します
- 収集したメールアドレスまたは電話番号のデータを使用して デバイス上の Measurement API を呼び出します
- イベントデータを使用する:
- iOS 12 以降でアプリを実行できることを確認します
- デフォルトの Firebase 向け Google アナリティクス SDK の最新バージョン(2025 年 6 月にリリースされるバージョン 11.14.0)と統合します
- Google アナリティクスのプロパティを、iOS アプリ キャンペーンを実施している Google 広告アカウントにリンクします
- 無効にするには、GoogleAdsOnDeviceConversion ライブラリをアプリのビルドから除外します。デベロッパー向けの詳細情報は、今後数週間以内に Firebase 向け Google アナリティクス SDK リリースノートで公開されます。
- この機能は、欧州経済領域(EEA)、英国、スイスにお住まいのすべてのユーザーに対して無効になります。
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